遺品の整理のポイントは波を見極めながらゆっくり前へ進むことです。
故人が亡くなり、その事実を淡々と受け止める人もいれば、思いのほか時間を必要とする人がいます。
別れが苦手な人にとって遺品はある意味、故人の分身です。遺品が精神の安定を図っている時に無理に始めるのは後々影響してきます。
もちろん、賃貸などの契約ごとで早々の退去が必要な場合は仕方ないですが、可能な範囲で譲歩する姿勢は必要です。
心では不本意でも、時間の経過で良くなるならそれにこしたことはりません。一定期間の保留を話し合い、冷却期間の間にできることをしていきます。
まずは故人との関係が薄い物。冷蔵庫などの食品や、雑貨品のストック。歯ブラシなどの消耗品や布団などは始めやすいでしょう。
次に食器や棚などの収納品関係。古くから使われてきたものは思いのほか、気持ちが入っている場合があります。一言、今日捨てるよと宣言して進めてください。
形見となりやすいのは故人が日常的に身に着けていた服や装飾品、故人が手作りした作品などです。
中には故人だけの趣味で引き取り手がない場合は写真に収め、処分する方法があります。
後で見返すことができ、プリントされた写真ならスキャナでデジタル保存すれば場所もとりません。
指輪などの高価な物は現金化して等分する方法もあります。特定の所有より、葬式代、墓代、三回忌の食事代などに回す方が納得しやすいでしょう。